【競馬日記】競馬予想の「歴史」と「未来」

 

はじめに

当記事では、競馬予想の歴史をまとめています。ただ単に歴史を知るだけにとどまらず、過去パターンから法則性を読み取り、競馬予想の未来予測にまで展開していきます。

注:当記事の内容はあくまでも、執筆者の主観的な解釈です。

 

競馬予想の歴史

トラックマン予想 全盛期

高度経済成長の後期あたり(1970年~80年代)が該当します。

※トラックマンとは競馬新聞の記者のこと。略してTM。陣営への取材や、馬柱に印つけている人たちです。

各競馬新聞にはそれぞれ名物トラックマンと言われる人たちがいて、どの競馬新聞を買うかは、どのTMの予想を買うか、と同義であったと考えられます。
名物TMとして今でも知られているのは、井崎さん(ホースニュース馬)、清水さん(故、東スポ)、柏木さん(日刊競馬)など。

井崎さんは、テレビなどにも出られて割と有名な方ですよね。
井崎さん(ホースニュース馬)

当時現役バリバリの方々なので、(逆算して、)現在のご年齢が70代前後に集まっています。
(さらに言うとその支持層も、ご年配者が大多数を占めています。)

TM予想を参考に馬券を買うなんて現在からすると考えられない感覚ですが、当時は参照できる情報が存在しませんでした
現在ではそこそこ存在しますが、競馬予想を専門職にしている人は当時、TMくらいだったのでしょう。

また、そんな時代ですから、出目や誕生日馬券を買っていた人たちも、今以上にいたことが想定されます。

人類最初の文明の1つであるメソポタミア文明や黄河文明でも、政治はシャーマン(占い師)が担っていた記録がありますし、分野を問わず最初期って、大体そんなものなのかもしれません…。

そんな有象無象の、カオスな世界が広がっていました。

 

能力予想 全盛期

TMが中心を占めつつも、カオスな競馬予想の世界が広がっていた1990年、突如黒船が現れます。

皆さんもご存知、ペリーです。
ペリー
 
 
 
 
 
もとい、
Andrew Beyer氏による「Speed Index」です。
Andrew-Beyer

日本では「スピード指数」の名前でその存在を知られています。

(厳密にはその2年後の1992年、西田和彦さんによる「西田式スピード指数」で広く認知されることになります。)

※スピード指数とは…

「全ての馬が同じ馬場状態の同じコースを同じ負担重量で走ったと仮定して、そのタイム(=スピード指数)を比較する」

スピード指数(Wikipedia)

 
このスピード指数の到来により、出走馬の能力を正しく認識できる時代がやってきます。

 
明確な指標に基づいた予想理論が存在しなかった当時、スピード指数は驚異的な威力を発揮しました。
大半の馬券購入者が曖昧な理論で馬券購入をしていた時代です。
実際は能力上位の馬が低人気で買えてしまうわけですから、勝てて当然でしょう。

 
しかし、そんなスピード指数も、次第にその有用性が失われていきます
 
スピード指数が知れ渡っていくのに従い、それまでスピード指数を使っていなかった馬券購入者層も予想に組み込み始めたことで、スピード指数で狙える馬の旨みがどんどん無くなっていったためです。

 
スピード指数(とその予想家)は、その圧倒的な威力によって、結果的に自らの首を絞める形となってしました。

 
現在では新聞各社の予想オッズ・予想印は、スピード指数を1構成要素として取り入れているため、(並程度の)スピード指数を使うだけでは優位性はほとんど得られない、と考えられます。

 

適性予想 全盛期

1990年代に一世を風靡、広く定着したスピード指数は、出走馬の能力を判別するための理論として広く知られることになりました。

 
続く2000年代は、新たな視点の予想理論が登場していきます。
今となってはスピード指数同様に広く知られていますが、「血統」・「調教」・「ラップ」・「展開予想」などが、それにあたります。

血統予想家で最も有名な1人の亀谷さんは、血統理論の初著である「血統ビーム」を2000年に出版。
同じく調教予想の井内利彰さんも、同じく初著「調教Gメン」を2002年に出版しています。

(このお2人はnetkeibaのウマい馬券コーナーの人気ランキングでワンツーを誇ります。)
ウマイ馬券2TOP

 
これらの予想理論は、(「能力」を判別するスピード指数に対し、)「適性」を判別する点において、いずれも共通しています。

 
前走10着・スピード指数値:80だった馬が、突如として覚醒し、今走1着・スピード指数値:120になることを、スピード指数では説明できませんでした。

 
対して適性予想は、この「競走馬のパフォーマンス振れ幅」について、その回答を導き出すことができます。
(血統であれば、前走が不向きな舞台設定で、今走が向く舞台設定だった、という具合に。)

 
前時代にあたる「能力予想」時代が、スピード指数という単一の予想理論に依るものであったことに対して、適正予想のそれは上記のように多数存在しています。
適性予想理論の登場により、競馬の予想理論の多岐化が進みます。

 

データ予想 全盛期

2010年(より少し前)頃になると、パソコン・スマホを1人1台持つ時代になります。
その流れを受けて競馬データ・予想も、メディアが独占的に所有・配信する時代から、個人が各々所有・配信できる時代へと遷移していきます。

 
これにより、スピード指数にせよ、各種適性予想にせよ、データを使った予想が一般化していきます。

データを用いた予想は、
新たな予想領域を切り開いたというより、既存の理論を深掘るためのツールとしての側面が強い印象です。

 


※JRAデータラボのサービス開始年は2004年。「個人がデータを所有する」という流れは、ここから緩やかに始まっています。

 
また、今ではよく目にする「AI(人工知能)予想」はその先端と言えるでしょう。
 
人間では扱いきれないデータを大量に処理することで、人間には導き出せないような結論を出す予想手法は、データ予想の象徴的存在でもあります。
(※結果が伴うかは別問題)
 
 

歴史を法則化すると…

ここまでに見てきた歴史から読み取れる傾向を法則化すると、以下3点が挙げられます。
 

波乱度の低下

競馬予想の歴史は、評価の最適化による「波乱度の低下」の歴史、と捉えることができます。

血統理論が存在する前であれば10番人気くらいになっていたであろう馬が、(血統による適正な評価を受けるようになった現代では)8番人気とかに収まることになります。

つまり、新しい予想理論が登場することで、その馬が受けるべき適切な評価を受けるようになります。
そのため、過小評価される馬が減少し、適正な評価を受ける馬が増加することになります。
結果、波乱度が低下し人気決着指向が高まることにつながっていきます。


 

予想理論の必須条件

「他人が知らない、自分だけの有効な理論(データ)」を持っていることは必須条件でしょう。
スピード指数はその好例で、一部の馬券購入者のみが使っていた時代には有効だった予想ファクターも、広まりすぎてしまうと効果がなくなってしまいます。

 

新次元の開拓

(概念的な話になりますが、)歴史を上記のような大きな括りでまとめると、

 
スピード指数は、馬の能力を判別する指標(ex:最大値は100である)として登場しました。
これを縦軸評価の視点と考えることができます。

適性予想理論は、馬の適性を判別する指標(ex:条件Aにおいては100、Bでは80)として登場しました。
これを横軸評価の視点と考えることができます。

データ予想は、前述の縦横をより奥深く観測する指標として登場しました。
これを奥行評価の視点と考えることができます。

 
つまり、都度、新次元を開拓していることがわかります。

縦を1次元、横を2次元、奥行を3次元と考えたとすれば…、
次は4次元世界に突入することになります…。

(競馬予想界における4次元とは?笑)

4次元といったら、やっぱりドラえもんですかね。
僕の中ではDimentionWです。
(最近完結しました。おすすめです)

(関係ない。)

 

今後勝つのはこんな理論?

上記の流れを踏まえて、今後馬券で勝てる理論として思いつくものを列挙してみましょう。
 

人気馬の取捨選択

波乱度が低下し人気決着指向が高まるのであれば、激走しそうな人気薄を選ぶ重要性が増します。
また同じ視点で、「危険な人気馬を選別する」ひいては、「波乱度の高いレースを選別する」能力も、これまで以上に求められることになるでしょう。
 

AI予想

今現時点で、はっきりと人間の予想を超えた、とは言得ない現状です。
が、いずれは超え切るでしょう

信頼できるAI予想を見つけ、それに乗っかるのも、ありかもしれません。
 

データ化出来ていない領域

これは、データ予想の弱点でもあります。
必ず主観が介在する「パドック」や「返し馬」を見る能力を磨けば、(AIやデータの侵食が進んでいない分)優位性を築くことができるかもしれません。
 

ニッチな領域

明らかに使える予想ファクターはおそらくもう残っていないものと思われます。

しかし、限定的に使える領域は残っているはず。
当サイト独自ファクターの「気温タイプ」はその筆頭と思っています。

そんなサイトを作りたいな、と思ってやっているわけでもあるわけで。。

 

既存理論を徹底的に磨き上げる

スピード指数でも血統でも調教でも、徹底的に磨き上げれば、馬券で勝てるレベルまで達するでしょう。(当たり前体操)

 

海外競馬という未開拓領域

これは捻り技ですが、海外競馬に着目するのもありでしょう。
 
海外競馬を予想するさい、データの少なさを感じたことが、一度はあると思います。
豊富なデータ環境があるのは日本競馬だけの話で、海外は未整備な状況です。
 
「データが少なく、深ぼった予想ができない」現状、馬券購入者が考えるのは「その道の専門家の予想に乗ること」です。

そう、これは前述の歴史における「TM予想時代」です。

 

netkeibaのウマい馬券コーナーでも、海外馬券発売日は、海外競馬に精通した予想家(合田さんとか)の売上が爆上がりするらしいです

なので、開拓の余地は多分にありそうです。(経済規模は日本競馬ほどではないでしょうけれど…)
 
 

最後に

長々と書き連ねましたが、みなさまの競馬予想・馬券購入、知的好奇心充足の一助になったりすれば、嬉しいです!

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